トップページ » BLOG 2011年02月

みくにコラム3月号「適切な環境設定でstep up」

 弊園の教育方法として常に意識しているのは適時教育である。一人一人が伸びようとするそのタイミングに合わせて、丁度適した環境を設定するというものである。例えば体操だとブリッジが出来ない子供は頭を付けたままでもいいから形を作ることを試みる。この時、形が出来たらよしとする。いつでもそれが出来るようになったら「今度は3つ数えるからその間頭をあげていられる?」と訊き、本人が「うん、やってみる」と前向きに取り組む姿勢を見せた時に挑戦する機会を設ける。本人のコンセンサス(同意)が得られていないとそれは「教え込み」となり一時的には出来ても、能力として定着しないケースが多い。
 3つ数える間ブリッジで頭を床から離したままの姿勢を保つ事が何時やっても出来るようになったら、次のステップに行く。今度は5つに挑戦。この時大人の希望的観測で無理な目標を設定することは子供のモチベーション(やる気)を下げることになる。「少しだけ難しいことに挑戦する」ということが大切なのである。無理な目標はやってみようという気になりにくいばかりか気持ちが前向きになれていないのでほぼ失敗する。すると今まで出来ていたことさえ出来なくなってしまう。これは跳び箱をやると顕著に表れる。「そんなに余裕で8段跳べるのだから10段位大丈夫よね」と判断を誤り、今のその子にとって無謀な挑戦をさせたとしよう。すると10段はおろか元々跳べていた8段でさえ跳べなくなってしまう。跳び箱の場合、繰り返し繰り返し跳べる段を跳び、本人の挑戦欲が出てきた(もしくは出させることに成功した)時、次のステップに進ませるのがスムーズに上達する上で肝要だと思う。ブリッジの話に戻ると、5つが出来たら、今度は7つ、次の週は10といったように実力の範囲内で少しずつ目標を上げていく。この時その目標を子供と相談して決めたり、子供自身に決めさせると俄然張り切る。「言ったことには責任を持つ」という心は幼いながらも幾らかは持っているからあなどれない。
 この考え方は「読み書き計算・音楽・体操」に限らず、生活面や様々な所で応用が利くやり方だと思う。親心として「あれもこれも…」という気持ちは分からなくもないが、気持ちにゆとりを持ち、我が子が小さなステップを一つ一つ上がっていくのを共に喜んでほしい。 (了)